8月8日はなぜ「世界猫の日」なの? 884万頭が犬を超えた日本で、猫がSNSを席巻し続ける3つの理由
この記事のポイント
- 今日8月8日は「世界猫の日(International Cat Day)」
- 猫の日って2月22日じゃないの? 2002年のIFAW制定の由来から、884万頭で犬を超えた日本の猫事情とSNSを席巻する科学的理由まで全部ひもとく
目次
今日は8月8日なんだけど、もしかして「猫の日って2月22日じゃなかった?」って思ってる人がいるかも。実は今日も、ちゃんとした「猫の日」なんだ。
- 8月8日は2002年にIFAWが制定した「世界猫の日(International Cat Day)」
- 日本の2月22日「猫の日」と合わせて、1年に猫の記念日は2回ある
- 2025年時点で日本の猫の飼育数は884.7万頭、犬の682万頭を200万頭以上上回る
- 猫動画にはストレスホルモン(コルチゾール)を下げる科学的な効果がある
- 猫が「大人になってもかわいい」のは「ネオテニー」という進化の特徴のせい
「猫の日が2つある」って、どういうこと?
2月22日の「猫の日」は日本独自のもの。 「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」と読める語呂合わせから、1987年に日本記念日協会が制定した。
一方、8月8日の「世界猫の日(International Cat Day)」は国際版の記念日。 2002年に、動物保護を専門とする国際団体IFAW(International Fund for Animal Welfare、国際動物福祉基金)が制定して、世界に広めた。
2種類ある理由はシンプルで、制定した組織が別々だから。 日本版は日本のペット業界と記念日文化から生まれ、国際版は世界の動物福祉啓発から生まれた。 どちらも「猫について考える日」という意味では同じだ。
なぜ8月8日なのか——その先を知りたくなったら、次を読んでほしい。
2002年、IFAWが8月8日を選んだ理由
IFAWが8月8日を選んだ明確な由来は公式には残っていない。 「数字が覚えやすい」こと、「夏休みシーズンで世界各国が啓発イベントを組みやすい」こと——この2点が大きな背景と考えられている。
2020年には管理運営がイギリスの非営利団体「インターナショナル・キャット・ケア(International Cat Care)」に引き継がれた。 今では世界60か国以上で認知される記念日になっている。
毎年この日になると、SNSには猫の写真が溢れて、企業の猫テーマキャンペーンが始まる。 それが今日のXトレンドに「猫の日」が入った、いちばん直接的な理由だ。
では、なぜ日本ではこれほど猫への関心が高いのか。そこには予想外の数字がある。
884万頭。日本で猫が犬を大きく超えた
ペットフード協会の2025年調査によると、日本の猫の飼育数は884.7万頭。 犬の682万頭より、200万頭以上多い。
猫の頭数が犬を初めて上回ったのは2017年。 それから差は年々広がってきた。
理由は現代のライフスタイルと合っているから。 散歩が不要、鳴き声が比較的静か、一人でも長時間留守番できる——この3点が、一人暮らしや共働き家庭に刺さった。
さらに猫は「独立性が高い」のに「一緒にいると癒される」という矛盾した魅力を持っている。 この矛盾が、SNSで「猫は読めない」「次何するか分からない」という好奇心を生んでいる。
その「癒し」は、実は科学的にちゃんと測られている。
猫動画でストレスが下がる、これ本当
「猫動画はかわいいだけ」——そう思っていたら、研究者に半分は否定される。
猫と接したり猫動画を見たりすると、ストレスホルモンの「コルチゾール」が下がり、幸せホルモンの「セロトニン」と「オキシトシン」が増えることが、複数の研究グループによって確認されている。
さらに面白いのが猫のゴロゴロ音。 25〜150Hzの振動が出ていて、血圧を下げたり骨の修復を促したりする効果まであるとされている。 「猫のそばにいると落ち着く」という感覚は、気のせいじゃなくて体が反応しているんだ。
試験前夜に猫動画をつい見てしまうのは、脳が正直に回復を求めているから——と言っていい。
では、猫がここまでSNSを支配している理由は「癒し効果だけ」ではない。
SNSで猫が無敵な理由は「赤ちゃん顔」にあった
「ベビースキーマ(Kindchenschema)」という言葉がある。 大きな頭、丸い目、低い鼻——これらは赤ちゃんに共通する顔の特徴で、人間が「守りたい」と本能的に感じるスイッチになる。
犬は成犬になるとこのベビースキーマが薄れるのに、猫は成猫になってもほぼそのままキープする。 これを「ネオテニー(幼形成熟)」と呼ぶ。
大人になっても赤ちゃん顔のまま——だから「成猫なのになんかかわいい」という感覚が生まれる。 LINEスタンプで猫がよく使われるのも、このベビースキーマが画面越しでも有効だからだ。
さらに、猫が「ニャー」と鳴くのは人間相手だけ、という事実も面白い。 野良猫同士はほぼ鳴かない。 人間と約1万年暮らすことで、「人間の赤ちゃんに近い音でアピールすると、ごはんをもらいやすい」と学習して、進化してきたとされている。
つまり猫は1万年かけて「人間に刺さるコミュニケーション」を身につけてきたわけだ。
よくある疑問に答えてみる
Q. 2月22日と8月8日、どっちが「本物」の猫の日なの?
両方が正式な記念日です。 2月22日は「ニャンニャンニャン」の語呂合わせで1987年に日本記念日協会が制定した日本版。 8月8日は2002年にIFAWが制定した国際版の「世界猫の日」。 制定した団体が違うだけで、どちらも「猫を思う日」という意味では同じです。
Q. 世界猫の日に何かすることってあるの?
特別なルールはないです。 SNSで飼い猫の写真を投稿する、猫の保護団体に寄付する、地域の野良猫の保護活動を調べてみる——などが世界で広くやられていることです。 企業が猫テーマのキャンペーンを出すことも多いので、SNSをチェックしてみると面白いかもです。
Q. 猫ってなんで「ニャー」と鳴くの? 野良猫とは違うの?
成猫が「ニャー」と鳴くのは、人間相手だけです。 野良猫同士はほとんど鳴かずに、体の姿勢や尻尾でコミュニケーションをとります。 人間と一緒に暮らすことで、人間の赤ちゃんに近い音を使うように約1万年かけて進化してきたと考えられています。
Q. ストレス軽減効果って、本当に研究で証明されてるの?
はい。猫と接するとコルチゾール(ストレスホルモン)が減り、オキシトシンやセロトニンが増えることが、複数の研究グループが確認しています。 猫動画を見るだけでも同様の効果があるという研究もあります。 ただし「どのくらいの時間・頻度で効果が出るか」はまだ研究中の部分もあります。
Q. 日本で猫が犬を上回ったのはいつから?
2017年の調査で初めて猫が犬を上回ったことが確認されました。 2025年時点では猫884.7万頭・犬682万頭で差が約200万頭まで広がっています。 一人暮らしの増加や共働き家庭の「手がかかりにくいペット」需要が大きな背景です。
Q. 猫ミームがSNSで強い理由って何?
理由は2つ。 猫の表情が人間の感情に重ねやすいこと(困り顔、ドヤ顔など)と、猫の予測不能な行動が「次どうする?」という好奇心を生むことです。 この2つが合わさって「何度見ても飽きない」という構造を作っていて、ミームとして広がりやすいんです。
猫がSNSを席巻するのは、進化の必然だった
ここまでの話を整理すると、こういうことだ。
8月8日が「世界猫の日」になったのは、2002年にIFAWが動物福祉の啓発目的で制定したから。 日本の2月22日と合わせて、1年に猫を思う日が2回ある。
日本で猫が884万頭まで増えたのは、現代のライフスタイルに猫の特性がぴったり合ったから。 SNSで猫が無敵なのは、赤ちゃん顔を保ったまま大人になる「ネオテニー」という進化的な特徴と、人間を相手にした1万年の適応の結果。
猫は「かわいいと思わせる能力」を、人間との関係の中で研ぎ澄ませてきた生き物だ。 今日SNSで猫の投稿が溢れているのは、その1万年の積み重ねが出ているとも言える。
なぜ流行っているのか?
2026年8月8日は「世界猫の日(International Cat Day)」で、SNS上で「猫の日」がトレンド入りした。日本での猫の飼育頭数が犬を200万頭以上上回る状況を背景に、猫関連コンテンツへの親和性が高い。猫のネオテニー特性(成猫でも赤ちゃん顔を維持)がSNSでのバズりやすさに直結しており、エンタメ性と科学的根拠の両面から注目を集めている。
この記事の根拠
一次ソース 1件エビデンス 2件参考資料 2件
ファクトチェック結果を確認する
世界猫の日は2002年にIFAW(国際動物福祉基金)が制定し、2020年にインターナショナル・キャット・ケア(英国)が管理を引き継いだ(Wikipedia)。日本の猫の飼育頭数884.7万頭・犬682万頭はペットフード協会2025年調査データ。猫のゴロゴロ音が25〜150Hzの振動を持ち生理的効果があることは獣医学・音響学の研究で確認。ネオテニー(幼形成熟)の解説は動物行動学・進化生物学に基づく。