実写ルックバックはなぜベネチア映画祭コンペに選ばれたの? 143ページの読み切りが9月11日に世界へ届く理由
この記事のポイント
- 実写ルックバックがベネチア映画祭のコンペ部門に選ばれた理由を読み解く
- 143ページの読み切り漫画が、是枝裕和監督の手で2026年9月11日公開の世界的な映画へと変わるまでを追いかける
目次
今日のXを開いたら「ルックバック」がまたトレンド入りしていた。なぜ、このタイミングなの?
- 2026年8月18日、実写版のメイキング写真が公開されてXのトレンド入りした
- 第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に日本映画として正式選出(7月23日発表)
- 原作は143ページの読み切り漫画で、配信2日弱で閲覧数400万を突破した
- アニメ映画版(2024年)は世界興行収入44億円、第48回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞
- 実写版は是枝裕和監督・出口夏希&蒔田彩珠W主演で2026年9月11日(金)公開予定
今日またXでトレンド入りしてた、その理由
8月18日、実写版「ルックバック」のメイキング写真とオフショットが公開された。秋田県にかほ市の雪景色の中で撮影されたシーンや、主演2人の真剣なまなざしがSNSで一気に広がった。
でも、話題の根っこはもっと前にある。7月23日、映画「ルックバック」が第83回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に正式選出されたと発表された。これが「本当にすごい」ニュースで、そこから約1か月後にメイキング写真が出たことで、熱が一気に再燃した。じゃあそもそも「ルックバック」って、どんな作品なのだろう?
143ページで世界400万人が泣いた話
「ルックバック」は、藤本タツキさんが描いた全143ページの読み切り漫画だ。「チェンソーマン」の作者として知っている人も多いと思う。2021年7月19日に少年ジャンプ+で無料公開され、配信から30分でXのトレンド2位に浮上した。2日弱で閲覧数は400万を超えている。
話の内容は、マンガが大好きな女の子2人——藤野と京本——が出会い、一緒に夢を追いかけていく物語だ。シンプルに聞こえるかもしれないけど、読んだ人の多くが「気づいたら泣いていた」と言う。
2024年6月28日にはアニメ映画版も公開された。58分という短い上映時間にもかかわらず、日本国内で20.4億円、世界合計で44億円の興行収入を記録した。第48回日本アカデミー賞でも最優秀アニメーション作品賞を受賞している。そのルックバックが、今度は「世界三大映画祭」の一つに選ばれた。どういうことなのだろう?
ベネチア映画祭コンペって、どれくらいすごいの?
ベネチア国際映画祭は、カンヌ・ベルリンと並ぶ世界三大映画祭の一つだ。イタリアのベネチアで毎年8〜9月に開催されていて、最高賞は「金獅子賞(ゴールデン・ライオン)」と呼ばれる。
コンペティション部門とは、受賞作品を決める「本選」のこと。世界中から送られた映画の中から、厳選された20本前後だけが選ばれる。日本映画がここに入ること自体、すでに特別なことだ。
全国から100チームが出場する大会で、自分のチームが上位8チームに残ったようなイメージに近い。「勝った」わけじゃないけど、「選ばれた」こと自体が証明になるんだよ。では、なぜ是枝裕和監督がこの作品を手がけることになったのだろう?
是枝裕和監督が「この漫画を映画にしたい」と思った理由
是枝裕和監督は2018年、「万引き家族」でカンヌ映画祭の最高賞・パルム・ドールを受賞した日本を代表する映画監督だ。「そして父になる」「海街diary」などで家族の形を繊細に描いてきた人物が、漫画原作の実写化を手がけた。
実写版の撮影は秋田県にかほ市を主なロケ地として行われた。冬の雪景色の中で多くのシーンが撮られている。藤野役には出口夏希さん、京本役には蒔田彩珠さんが起用され、子ども時代は七瀬ふうりさんと岡田六花さんが演じた。
8月18日に公開されたメイキング写真には、雪に覆われた東北の景色と、キャスト2人が真剣な表情で向き合うシーンが写っていた。「あの143ページが、こんな景色の中で映画になるんだ」という実感が、Xを通じてファンの間に広がった。まだ原作を読んでいない人のために、よくある疑問に答えておく。
「まだ原作読んでない」人のための5つのQ&A
Q. ベネチア映画祭コンペの結果はいつわかるの?
2026年のベネチア国際映画祭は9月上旬に閉幕する予定で、授賞式もその前後に行われる。ルックバックの9月11日公開前後に受賞の知らせが届く日程だ。公開直前まで映画祭の話題が続く見込みだ。
Q. 原作を読んでいないと、実写版は楽しめないの?
楽しめる。実写版は独立した映画として作られているため、原作を知らなくても話についていける。ただ、原作は少年ジャンプ+で今も無料公開されているので、先に読んでおくとより深く楽しめるはずだ。
Q. アニメ版(2024年)と実写版は何が違うの?
アニメ版は押山清高監督が手がけた58分のアニメーション映画だ。実写版は是枝裕和監督で、俳優が演じることで「生身の人間が動く」感覚がある。秋田の雪景色も実写ならではの要素だ。
Q. 是枝裕和監督の作品で中学生におすすめは?
「万引き家族」(2018年)が入りやすい。カンヌ映画祭の最高賞・パルム・ドールを受賞した作品で、家族の絆と社会の問題を静かに描いている。中学生でも十分に楽しめる内容だ。
Q. 実写ルックバックのチケットはいつどこで買えるの?
2026年9月11日(金)から日本全国の映画館で公開予定だ。チケットの予約は公開前から始まる見込みで、映画の公式サイトや各映画館のサイトで確認してほしい。
9月11日に映画館へ行く前に、知っておきたい1つのこと
実写ルックバックが「なぜここまで世界に届いているのか」という問いへの答えは、シンプルだ。
藤本タツキが143ページで描いたのは、特別な天才の話ではなかった。「誰かと一緒に何かに打ち込んだ時間」を描いた物語が、漫画として読者に届き、アニメとして観客を泣かせ、今度は是枝裕和の手でベネチアのスクリーンへ届こうとしている。
部活でチームメイトと一緒に練習した記憶があるなら、ルックバックはきっと響く。9月11日、一度だけ映画館で確かめてほしい。
なぜ流行っているのか?
8月18日の実写版メイキング写真公開と、7月23日の第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門選出が重なり、SNSでの話題が再燃した。2024年のアニメ映画版で世界興行収入44億円を記録した「ルックバック」は、中高生世代に特に支持されており、9月11日の実写版公開前の期待感が高まっている。是枝裕和監督の国際的な認知度と藤本タツキ原作の人気が掛け合わさったことが、日本国内外でのトレンド入りにつながった。
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原作漫画は2021年7月19日に少年ジャンプ+で公開(全143ページ読み切り)。アニメ映画版は2024年6月28日公開、日本興行収入20.4億円・世界興行収入44億円(第48回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞受賞)。実写版は2026年9月11日公開、是枝裕和監督・主演出口夏希&蒔田彩珠、撮影地は秋田県にかほ市。第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門選出は2026年7月23日発表。