なぜ茨城県南部では地震がこんなに多いの?深さ50km、3プレートが重なる"地震の巣"の正体をひもとく
この記事のポイント
- なぜ茨城県南部でこんなに地震が多いの? 地下に重なる北米・フィリピン海・太平洋の3プレートが生む"地震の巣"の構造を数字でひもとく
目次
今日(2026年9月28日)も、茨城県南部で地震が起きました。 震度3、深さ50km。 SNSには「また茨城」「結構揺れた」という書き込みが相次ぎました。 でも、なぜ茨城県南部はこんなに地震が多いんでしょう?
- 茨城県南部の地下には北米・フィリピン海・太平洋の3枚のプレートが重なっており、日本でもめずらしい構造をしている
- 関東甲信越で起きる有感地震の3割以上がこの地域に集中するほど活発な地震地帯だ
- 震源の深さが30〜70kmあるため広範囲に揺れが届くが、地表への被害は出にくい傾向がある
- M5〜6クラスの地震は数年に1回のペースで繰り返し、過去には1895年にM7.2も起きている
- 日頃からの備え(水・食料の備蓄・家具固定)が茨城県南部では特に重要だ
プレートって何?地球を覆う「岩の板」
地球の表面は「プレート(つまり、岩でできた巨大な板のこと)」に覆われています。 プレートは10数枚あって、それぞれがゆっくり動いています。 1年に数センチ——爪が伸びるくらいのスピードです。
日本列島はプレートの「ぶつかり目」に乗っています。 海からプレートが沈み込んでくる場所が、ちょうど日本の位置です。 そのぶつかりや引っ張り合いが、地震のエネルギーになります。
では、茨城の地下は何が特別なんでしょう?
茨城の地下に重なる「3枚のプレート」
茨城県南部の地下には、3枚のプレートが上下に重なっています。
- 北米プレート——日本列島の土台になっているプレート
- フィリピン海プレート——南方から押し込んでくるプレート
- 太平洋プレート——東方から深くもぐり込んでくるプレート
フィリピン海プレートが北米プレートの下に沈み込み、さらに太平洋プレートはその下にもぐります。 上・中・下の3層が茨城の地下で交差している——これが「三重交差点」です。
この3プレートが重なる構造は、全国でも茨城周辺にほぼ限られています。 地震本部(地震調査研究推進本部)の評価でも、茨城県南西部の深さ30〜70kmで定常的に地震活動が活発だと確認されています。 だから茨城の地震は「たまたま多い」のではなく、「構造的に必然」なんです。
では、今日の震源が「深さ50km」だったことは、揺れにどう影響するのでしょう?
深さ50kmの地震はなぜ遠くまで届くの?
今日の震源は、深さ50kmでした。
浅い地震(深さ10km以下)は、真上だけが激しく揺れます。 一方、深さ50kmの地震は、揺れが球状に広がります。 茨城だけでなく、東京や埼玉、千葉まで届くことも多いんです。 クラスの片隅でした話が廊下まで聞こえちゃう、あの感じに似ています。
震源が深いと地表への衝撃は弱まりますが、影響範囲が広くなります。 これが、茨城の地震がSNSで広くトレンドに入る理由の一つでもあります。
130年以上にわたる地震の記録
茨城県南部の地震は、歴史的な記録にも残っています。
- 1895年: 霞ヶ浦付近でM7.2の大地震が発生した
- 1921年: 竜ヶ崎付近でM7.0の地震が起きた
- 1930年: 那珂川下流域でM6.5(震源深さ54km)
- 1983年: 茨城県南部でM6.0(震源深さ72km)
130年以上にわたって繰り返しており、現在も年間の有感地震の3割以上が関東甲信越の中でこの地域に集中しています。 M5〜6クラスが数年に1回、M7前後が数十年に1回のペースで繰り返してきた「地震の巣」です。
これだけの歴史を持つ場所である——そのことを知っておくだけで、備えへの意識も変わってきます。
よくある疑問に答えると
Q. 関東大震災と茨城の地震は関係あるの?
関東大震災(1923年)は、相模湾沖の「相模トラフ」という断層が原因でした。 茨城県南部の地震は、フィリピン海・太平洋プレートの沈み込みが主な原因です。 別のメカニズムですが、どちらも「プレートの動き」から生まれている点は同じです。
Q. 震源が深いと安全なの?
必ずしも安全とは言えません。 震源が深いと直上の揺れは弱まりますが、広い範囲に届きます。 浅い地震(10km以内)はより狭い範囲を強く揺らし、建物への直接的な被害が出やすい傾向があります。
Q. これから大きな地震が来る可能性はある?
地震本部の評価では、茨城県南部でM6〜7クラスの地震は今後も起こりうるとされています。 いつ来るかは予測できませんが、過去のパターンから「繰り返す」と想定しておく必要があります。 準備しておくことが、唯一の対策です。
Q. 震度3って怖いの?
震度3は「室内の多くの人が揺れを感じる」レベルです。 棚のものが落ちたり、窓がガタガタ鳴ったりしますが、建物への被害は通常ほとんどありません。 ただ、夜中に突然揺れると驚きます。落下物があれば危険なので、棚の固定は大事です。
Q. 茨城に住んでいたら、どんな備えが必要?
基本の備えは全国共通ですが、茨城では特に実践しておきたいことがあります。 ①水・食料を最低3日分備蓄する、②家具を固定する、③家族で避難場所を確認する。 夜中の地震が多い傾向があるため、ベッドの近くに靴と懐中電灯を置くのも有効です。
Q. 3プレートが重なる場所は世界でもまれなの?
非常に珍しい構造です。 「三重会合点(トリプルジャンクション)」と呼ばれ、世界的に見ても数か所しかありません。 日本でも、フィリピン海・太平洋・北米の3プレートが密集する場所は茨城周辺にほぼ限定されています。
3プレートの"地震の巣"——そのことを知っておくだけで違う
茨城県南部が繰り返し揺れる理由は、地下の構造にあります。 北米・フィリピン海・太平洋という3枚のプレートが重なり合い、定常的に摩擦を起こしている場所——それがこの地域です。
「また茨城か」と感じるたびに、地球の内部で何が起きているかを想像してみてください。 そして、その力に備えることが、自分を守る第一歩です。 地震は防げないけど、備えは今日からできます。
なぜ流行っているのか?
2026年9月28日に茨城県南部で発生した地震(震度3、深さ50km)がSNSでトレンドに入りました。「また揺れた」「茨城またか」などの声が相次ぎ、Yahoo!リアルタイム検索では地震関連のキーワードが上位20件中18件を占めました。この地域は3プレートが重なる特殊な地下構造を持ち、平常時から有感地震の発生頻度が高いため、地震のたびにSNSでの言及が急増しやすい特性があります。中学生をはじめ若年層がリアルタイムで体験した「揺れ」を共有・投稿する行動が、トレンド拡散を加速させています。
この記事の根拠
一次ソース 1件エビデンス 1件参考資料 3件
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地震本部(地震調査研究推進本部)の公式評価:茨城県南西部の深さ30〜70kmで定常的に地震活動が活発であることを確認。過去の記録:1895年M7.2(霞ヶ浦付近)、1921年M7.0(竜ヶ崎付近)、1930年M6.5(那珂川下流域、深さ54km)、1983年M6.0(深さ72km)はいずれも公的記録に基づく。「有感地震の3割以上が関東甲信越のこの地域に集中」という数値は2026年の観測データに基づく報告から引用。3プレート(北米・フィリピン海・太平洋)の交差構造については、地震本部およびNIEDの公開資料で確認済み。