なんで周東佑京のホームスチールは球場を騒然とさせたのか? プロ野球で年1〜2回しか起きない本盗の全貌
この記事のポイント
- 2026年5月10日のPayPayドームで、周東佑京が決めたホームスチール(本盗)
- プロ野球で年1〜2回しか起きない超レアプレーが、なぜ今日のSNSを制したのかを中学生でもわかるようにひもとく
目次
きょうの母の日(2026年5月10日)、野球ファンのSNSが一斉に騒ぎ始めました。 理由はひとつ——ソフトバンクホークスの周東佑京選手が、みずほPayPayドームで「本盗(ほんとう)」を決めたからです。 「本盗」とはホームスチールのことで、プロ野球でも年に1〜2回しか起きないレアプレー。 なんでこれがそこまですごいのか、一緒に見ていきましょう。
- プロ野球でホームスチールが成功するのは1シーズンに1〜2回程度しかない
- 三塁からホームまで約27メートルを走り切る必要があり、投球から捕球まで1秒以内という壁がある
- 今日の周東佑京は3回2死三塁から単独で本盗を決め、チームの逆転につなげた
- 周東の50m走タイムは5秒7で、NPBでも屈指のスピードスター
- ソフトバンクはこの試合を8-3で勝利した
ホームスチールって、どんなプレー?
野球には「盗塁(とうるい)」というプレーがあります。 ランナーが投手の投球と同時にスタートして、次の塁を奪う大胆な作戦です。 一塁から二塁へ行く「二盗(にとう)」が一番多く見られます。 三塁へ行く「三盗(さんとう)」になると、難易度がグッと上がります。 そして三塁からホームへ走る「本盗(ほんとう)」——ホームスチールが、盗塁の中で最も難しいとされています。
なぜでしょうか。 ホームベースのすぐ後ろには、常にキャッチャーが構えているからです。 二塁や三塁なら、ベース近くに守備の選手がいないことも多い。 でもホームは別です。キャッチャーが張り付いているので、スキがほとんどありません。 成功率は1〜2割とも言われていて、10回試みても8〜9回はアウトになる計算です。
成功したときの球場の盛り上がりが別格な理由は、そこにあります。
年に1〜2回しか起きない本当の理由
NPB全体で、1シーズンにホームスチールが成功する回数は平均1〜2回程度とされています。 12球団・年間143試合がある中で、この数字はとても少ないです。
答えは「時間」の問題です。 投手がホームへ投球するまでの時間は約0.4〜0.5秒。 キャッチャーが受け取ってタッチするまでがさらに0.3秒ほど。 合計でも1秒以内に全部終わってしまいます。 三塁からホームまでの距離は約27メートル。 世界最速クラスの短距離走選手でも、27メートルを1秒以内には走れません。
つまり、普通に走ったら絶対に間に合わないんです。 投手が完全に油断した一瞬、またはキャッチャーがミスをした瞬間にしか成功しない。 「授業中に先生が板書に集中している0.5秒で、そっと席を立つ」くらい極限の一瞬を突くプレーです。
だから今日の周東の本盗は、その「一瞬のスキ」を完璧に突いた走塁でした。
周東佑京が今日決めた、あの瞬間
2026年5月10日、みずほPayPayドーム(福岡)。 ソフトバンクホークス対千葉ロッテマリーンズの試合です。
3回2死三塁、スコアは1点ビハインドの場面。 三塁ランナーの周東が、柳田悠岐の打席中に大きなリードを取り始めました。 ロッテ先発の毛利海大投手が初球を投じた瞬間、周東がスタートしました。
際どいクロスプレーになりました。 球審が一度アウトのジェスチャーを見せましたが、キャッチャーの松川虎生がボールをこぼしているのを確認し、判定をセーフに覆しました。 今季7個目の盗塁です。 直前の打席では適時三塁打を放っていた周東が、その勢いのまま本盗まで決めました。 球場は騒然となりました。
試合はその後ソフトバンクが逆転し、最終スコアは8-3で勝利。 周東は試合後に「母の日で、お母さん、お願いします打たせてください、と力をもらいました。いい形でタイムリーとなってよかった」と話しました。
このプレーを成立させた背景には、周東という選手の「規格外の速さ」があります。
周東佑京が「足の怪物」と呼ばれる理由
周東佑京選手(1996年2月10日生まれ)は、ソフトバンクホークスの外野手です。 身長170センチと小柄ながら、50メートル走5秒7という記録を持ちます。 NPBでも際立った俊足として知られています。
2020年シーズンには42個の盗塁を記録しました。 育成ドラフト出身者としての史上最多記録です。 さらに、13試合連続盗塁という世界記録も打ち立てています。 二塁への到達タイムは約3.1秒で、平均的な俊足ランナーより約0.1秒速い数字です。 0.1秒は一瞬に思えますが、野球ではその差がセーフとアウトを分けます。
周東の速さがあるからこそ、ホームスチールという超難易度のプレーが「ギリギリ成立する」のです。
みんなが気になること、全部答えます
Q. ホームスチールって、誰でも自由にやっていいの?
やってはいけないわけではありませんが、「成功率が1〜2割でリスクが高すぎる」ため、ほとんどのチームはやりません。 失敗すると2死でランナーが消えてしまいます。 監督の指示か、ランナーの自己判断で仕掛けるかはチームによって違います。
Q. 今日の周東がセーフになれたのはなぜ?
キャッチャーがボールをこぼしたことが決定的でした。 周東のスピードがギリギリのタイミングを作り出し、キャッチャーに完璧なプレーを求めた結果、ミスを引き出したとも言えます。 速さ自体が相手へのプレッシャーになるんです。
Q. 歴史的に有名なホームスチールって他にある?
2004年のプロ野球オールスター戦で、当時日本ハムの新庄剛志選手がホームスチールを成功させたのが有名です。 また2017年4月には、広島の新井貴浩選手が自身3度目の本盗を成功させた記録もあります。
Q. ホームスチールとダブルスチールって同じもの?
違います。ダブルスチールは1塁・2塁の複数のランナーが同時に動くプレーです。 ホームスチールは三塁ランナーが単独でホームを狙います。 片方のランナーがおとりになることもあります。
Q. 周東の今シーズンの成績は?
2026年は今日時点で今季7個目の盗塁を記録しています。 今日は適時三塁打と本盗の両方を同じ試合で決めました。
Q. 日本で一番盗塁が多い選手って誰?
NPBの通算盗塁記録1位は福本豊さん(阪急)の1065個です。 近年では周東も複数回の盗塁王タイトルを獲得していて、将来の通算記録争いに名乗りを上げています。
周東の本盗が証明した"走塁の価値"
今日の本盗は、野球がただ「打って走る」スポーツではないことを改めて見せてくれました。 1秒以内に終わる投球を、27メートルを全力で走り抜いて追い越す。 成功率は1〜2割しかない超難関プレーです。 それでも仕掛けた周東の判断と、それを成立させる速さがありました。 「速さ」だけでなく「判断」と「胆力」が合わさったとき、ホームスチールは生まれます。
なぜ流行っているのか?
2026年5月10日の母の日、周東佑京(ソフトバンクホークス)が3回2死三塁からホームスチールを成功させたことで、「本盗」「ホームスチール」がYahoo!リアルタイム検索でトレンド1位・20位に同時浮上した。プロ野球でも1シーズンに1〜2回しか成功しないレアプレーが、母の日という記念日と重なったことで感情的な拡散要因になった。試合はソフトバンクが8-3で勝利し、周東はスーパープレーへの注目とともに適時三塁打も記録。走塁特化型選手への関心が、野球ライトファン・中学生層にも波及した。
この記事の根拠
一次ソース 2件エビデンス 1件参考資料 2件
ファクトチェック結果を確認する
周東佑京のホームスチール: 2026年5月10日のソフトバンク対ロッテ戦(3回2死三塁)でセーフ(Full-Count・パ・リーグ.com記事で確認)。試合スコア8-3はNPB公式スケジュールで照合済み。周東の盗塁記録(2020年42個・13試合連続世界記録)はNPB公式データおよびスポーツナビで確認。50m走5秒7は公式プロフィール掲載値。成功率1〜2割・NPB年間1〜2回の推計は複数の野球専門サイトによる実態観察値(一次統計ではない)。選手コメントはパ・リーグ.com記事に準拠。