なんで38歳のメッシは今もW杯でゴールを量産できるの? 通算18点でクローゼを超えた6月22日の真実
この記事のポイント
- なんで38歳のメッシは今もW杯でゴールを量産できるの?オーストリア戦で通算18点に達し、クローゼの12年越し世界記録を更新した理由を、食事・プレースタイルの進化から3つの視点で探る
目次
PKを外した、その30分後に歴史が動いた。 38歳のリオネル・メッシが6月22日にやったこと、全部説明します。
- メッシはオーストリア戦前半39分にW杯通算17点目を決め、クローゼが2002年から2014年にかけて積み上げた最多得点記録を単独で超えた
- 試合終盤にも18点目を追加し、アルゼンチンは2-0でオーストリアに勝利して決勝トーナメント進出を確定させた
- 今大会だけで5得点、6試合連続ゴールは1958年フォンテーヌ・1970年ジャイルジーニョ以来のW杯史上最多タイ記録
- 38歳でも量産できる理由は、プレースタイルの転換・食生活改革・練習習慣の3つにある
- 6大会連続出場は史上初、この2026年大会がメッシにとって最後のW杯になる可能性が高い
PKを外した、その39分後の話
2026年6月22日(日本時間23日)、テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアム。アルゼンチン対オーストリアの試合です。
前半9分、メッシがPKを蹴りました。でも右ポストに当たってゴールにならず。スタジアムがため息に包まれました。
ところが30分後、状況が変わります。前半39分。味方のファクンド・メディナが低いクロスを左サイドから送り込みました。同僚のチアゴ・アルマダがそのボールをスルー。走り込んできたメッシが左足でゴール左隅に流し込みました。
スタジアムが揺れた瞬間です。W杯通算17点目。ドイツのミロスラフ・クローゼが積み上げ、12年間破られなかった記録を単独で超えた瞬間でした。
試合後半のアディショナルタイムにはメッシがさらに1点追加して18点目。アルゼンチンは2-0で勝利し、決勝トーナメント進出を確定させました。
次は「そもそもクローゼって誰?」という疑問に答えます。
12年間誰も破れなかった「16点という壁」
ミロスラフ・クローゼは、ドイツの元FW(フォワード)です。2002年から2014年まで4大会のW杯に出場し、合計16点を記録しました。
大会ごとの得点はこうです。
- 2002年(日韓W杯): 5点
- 2006年(ドイツW杯): 5点
- 2010年(南アフリカW杯): 4点
- 2014年(ブラジルW杯): 2点
特に印象的なのは2014年の準決勝です。ドイツがブラジルを7-1で破ったあの試合でも得点し、それが通算16点目になりました。クローゼはその後引退しましたが、「この記録はもう誰も超えられない」と長い間思われていました。
4大会で合計16点というのは、1大会平均4点のペースです。毎回得点王レベルの活躍が12年間続いた計算になります。クラスで例えると、4年間ずっと学年トップを取り続けるくらいの難しさです。
その壁を破ったのが、6大会目の38歳のメッシでした。では、なぜ38歳でも破れたのか。そこに3つの理由があります。
38歳でも量産できる3つの理由
ここが多くの人が気になる点です。普通、サッカー選手は30代後半になると体力が落ちてきます。38歳で「まだ現役トップ」というのは、普通に考えれば珍しいことです。
プレースタイルを変えた
10代のころのメッシはとにかくスピードが売りでした。ドリブルで相手を次々かわして得点するスタイルです。今は違います。速さではなく、「最高のタイミングで最高の位置にいる」ポジショニングを磨いてきた。今日の39分のゴールも、速く走ったわけじゃなく、メディナのクロスが来る場所を先に読んで待っていたものでした。
食生活を変えた
2014年W杯のころ、メッシは専属の栄養士を招き、食事を全部見直しました。それまでは揚げ物や甘いものも多かったそうです。糖質・脂質のバランスを計算した食事に切り替えた結果、体の回復が格段に速くなりました。今シーズンのインテル・マイアミでも27試合で22ゴールを記録しています。38歳で、です。
練習を絶対に減らさない
「天才だから練習は少なくていい」というイメージがありますが、実際は逆です。メッシは練習場に誰よりも早く来て、遅く帰ることで有名です。試合前のストレッチに1時間かける日もある。週5日のトレーニングで残り2日は回復に充てる。この習慣が、38歳でも体を作り続ける理由です。
3つを合わせると「才能 × 変化への適応 × 積み重ねの習慣」という組み合わせです。この3つが今日の記録更新の土台になっています。
1週間で起きた、記録更新までの流れ
今日の17・18点目は、1週間前から続いてきた物語の一部です。
6月16日(日本時間17日)、アルゼンチン対アルジェリア戦。メッシはこの試合でハットトリック(1試合3得点)を達成しました。38歳でのW杯ハットトリックは史上最年長記録。これで通算16点になり、クローゼの記録に並びました。
翌日の朝、SNSは「クローゼに並んだ!」で盛り上がりました。でも次の試合で更新するかどうかは誰にもわかりませんでした。今日の試合でPKを外した直後は、「記録更新は次の試合に持ち越しかも」と感じた人も多かったはずです。
でもメッシは30分後に決めました。
今大会でメッシは「6試合連続ゴール」も達成しています。前回のカタール大会の決勝トーナメント1回戦オーストラリア戦から数えて6試合連続です。1958年スウェーデン大会のジュスト・フォンテーヌ(フランス)と、1970年メキシコ大会のジャイルジーニョ(ブラジル)に並ぶ、W杯史上最多タイ記録です。66年ぶりのタイ記録でもあります。
6回目のW杯、メッシにしか見えない景色
メッシが初めてW杯に出たのは2006年、当時18歳でした。それから20年で6大会を経験してきました。
- 2006年(18歳): グループリーグ敗退 / 1得点
- 2010年(22歳): ベスト8 / 0得点
- 2014年(26歳): 準優勝 / 4得点
- 2018年(30歳): ベスト16 / 1得点
- 2022年(34歳): 優勝 / 7得点
- 2026年(38歳): 決勝トーナメント進出確定 / 5得点以上
2022年のカタールW杯で悲願の優勝を果たした後も、「もう1回出る」と決意して今大会に臨みました。6大会連続出場は史上初です。
2030年のW杯では42歳になります。現実的にはそこまでは難しい。今大会がメッシの「最後のW杯」になる可能性が高いです。だからこそ今日の18点目には、単なる数字以上の意味があります。
記録更新をめぐる7つの「なぜ」
Q. クローゼの16ゴール記録は、どれくらいの期間守られていたの?
2002年から2014年の12年間で積み上げた記録で、その後さらに12年間破られませんでした。合計24年にわたって「最高の数字」であり続けた記録です。2026年6月22日、メッシが17点目を決めた瞬間にこの壁が崩れました。
Q. メッシのW杯通算ゴール数の内訳は?
2026年6月22日時点で通算18点です。2006年(1点)、2010年(0点)、2014年(4点)、2018年(1点)、2022年(7点)、2026年(5点以上)という内訳で、今大会だけで5点を記録しています。
Q. PKを外したのに記録を更新できたのはなぜ?
失敗した後も冷静にポジションを取り続けたことが大きいです。前半9分にPKを外した後、同じ試合の39分には左足でゴール左隅に流し込みました。ミスに引きずられない精神力が、メッシが38歳でも第一線にいられる理由のひとつです。
Q. アルゼンチンは今回のW杯でも優勝できる?
グループJ首位(2連勝)で決勝トーナメント進出を確定済みです。メッシのほかにラウタロ・マルティネス、エンツォ・フェルナンデスなど実力者が揃い、優勝候補の一角です。
Q. 6試合連続ゴールって、どれくらい珍しいの?
W杯史上最多タイです。1958年大会のジュスト・フォンテーヌと1970年大会のジャイルジーニョが達成した記録に、66年ぶりに並びました。1大会内だけでなく複数大会をまたいで6試合連続という点が特に稀少です。
Q. メッシはいつ引退するの?
正式な引退表明はまだありませんが、2026年W杯後に引退する可能性が高いと報じられています。2030年の次回大会では42歳になるため、現実的には難しい状況です。
Q. W杯得点ランキングの2位・3位は誰?
メッシの18点に次いで、クローゼ(ドイツ)の16点が2位。3位はロナウド(ブラジル)の15点です。今後メッシがゴールを重ねれば、この差はさらに広がります。
18点が証明した、準備と積み重ねの方程式
「天才だから」ではありません。メッシが18点を積み上げられたのは、食事を変え、プレースタイルを進化させ、練習を続けてきたからです。
クローゼが2014年に記録した16点は「永遠の壁」だと思われていました。その壁を今日の試合で、PKを外した同じ選手が破りました。
38歳で6回目のW杯、PKを失敗した30分後に世界記録を更新する。こういう話が、スポーツを見る理由のひとつかもしれない、と思います。
なぜ流行っているのか?
2026年6月22日のアルゼンチン対オーストリア戦で、メッシが通算17・18点目を記録し、ドイツのミロスラフ・クローゼが2014年に樹立したW杯最多得点記録(16ゴール)を更新したことがトレンドの直接の原因です。日本では試合が深夜から早朝にかけて行われましたが、リアルタイムで見ていたファンが「クローゼ超えた」「メッシ神」「PKを外したのに2点」などの投稿を行い、Yahoo!リアルタイム検索の上位に複数のメッシ関連キーワードが入りました。心理的な要因は3つあります。①PKを外した後に記録を更新する劇的な展開。②38歳という年齢での記録更新への驚き。③「最後のW杯になるかもしれない」という感傷です。また「アルマダ」がトレンドに入ったのは、記録の17点目をアシストしたアルゼンチン代表MF・チアゴ・アルマダ選手への注目からです。
この記事の根拠
一次ソース 2件エビデンス 1件参考資料 2件
ファクトチェック結果を確認する
メッシのW杯通算18ゴール(2026年6月22日時点)はGoal.com・FOOTBALL ZONE・日刊スポーツの複数ソースで確認済み。クローゼの従来記録16点はFIFA公式サイトで確認済み。試合スコア(アルゼンチン2-0オーストリア、AT&Tスタジアム)はGoal.com記事で確認済み。前半9分PKミス・前半39分に17点目(メディナのクロス、アルマダのスルー経由)・後半アディショナルタイムに18点目はGoal.com/FOOTBALL ZONEで確認済み。メッシの年齢(38歳)は1987年6月24日生まれで6月22日時点は38歳(誕生日2日前)。インテル・マイアミ今シーズン成績(27試合22G)はspotri.jpで確認済み。6試合連続ゴール(フォンテーヌ・ジャイルジーニョに並ぶ)はFOOTBALL ZONEで確認済み。