2026年夏、神座が初めて冷たいラーメンを出した理由——40年で4坪9席から117店になれた「変えないこと」の話

2026年夏、神座が初めて冷たいラーメンを出した理由——40年で4坪9席から117店になれた「変えないこと」の話

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この記事のポイント

  • なんで神座は40年間ずっと「おいしいラーメン」1品を守ってきたの? 2026年夏・創業40周年に初の冷たいラーメンを出した理由と急成長の秘密をひもとく

どうとんぼり神座、最近見かけることが増えてない?

  • どうとんぼり神座は1986年7月19日、大阪・道頓堀で4坪9席の店として生まれた
  • 2025年3月、創業から39年かけて国内100店舗を突破。現在は117店舗まで増えている
  • 2026年7月1日、創業40周年に合わせて神座史上初の「冷たいおいしいラーメン」が登場(9月17日まで)
  • 急成長の核心にあるのは「スープソムリエ」制度と「女性1人でも入りやすい設計」
  • 岡田将生・志田彩良出演の新CM「食欲の夏が来た」篇が7月1日から放映中

ラーメンに白菜が入ってる。その理由が謎すぎた

2026年7月、SNSでじわじわと話題になっているラーメンがある。「どうとんぼり神座」だ。

神座の看板メニューは「おいしいラーメン」という、なんとも堂々とした名前の一品だ。食べてみるとびっくりする。普通のラーメンには入っていない白菜と豚バラ肉がたっぷりのっていて、スープはあっさりしているのにコクがある。

このスープを作ったのは、フレンチレストラン出身の創業者だ。フレンチで身につけた「出汁の引き方」の技術を、ラーメンに応用した。「ラーメンに白菜を入れる」というアイデアは、当時ほぼ誰もやっていなかった発想だ。

創業は1986年7月19日。場所は大阪・道頓堀の、たった4坪・9席の小さなお店だ。コンビニのレジ前スペースくらいの広さで、そこから40年の話が始まる。

スープを完成させるまでに、創業者は1年半をかけた。「おいしいラーメン」と堂々と名付けた看板メニューは、毎日試行錯誤を続けた結果の一杯だ。このこだわりが、後の急成長を支える土台になっていく。

「スープソムリエ」なしには1杯も出せないルール

神座が他のラーメンチェーンと一番違うのは、品質管理の仕組みだ。

神座の秘伝スープを作れるのは、社内で厳しい試験を通過した「スープソムリエ」という資格を持つスタッフだけ。全国どの店に行っても同じ神座の一杯が飲めるのは、このルールのおかげだ。

ラーメンチェーンが増えていくときの最難関は「味の均一化」と言われている。スープは温度や材料の状態でかんたんに味が変わる。マニュアルだけでは対応しきれない部分がどうしても出てくる。神座はそこを「資格制度」で解決した。

資格を持つスタッフが各店舗に配置されることで、神座はどこの店でも同じクオリティを守れる。2025年3月に千葉・柏市で100店舗目をオープンし、2026年現在は国内117店舗(関西82店舗・関東35店舗)、海外にも2店舗を展開している。

この仕組みがなければ、これだけのスピードで店を増やすことはできなかったはずだ。でも、品質を守るだけが成長の理由じゃない。次に見るのは「どんな客層に向けて設計してきたか」という話だ。

「女性1人でも入れるラーメン屋」が崖っぷちを救った

ラーメン屋といえば、男性客が並ぶカウンター席のイメージが長く続いていた。神座はそこに正面から挑んだ。

テーブル席を設け、店内を明るくして「ラーメンレストラン」というポジションを選んだ。「女性1人でも気負わず入れるお店」という設計方針を、関東進出でも変えなかった。

この路線が効いたのは、若い女性を中心とした新しい客層の獲得だった。東洋経済オンラインの取材(2025年5月)では、関東進出の時期を「崖っぷちからの逆転」と表現している。男性中心のラーメン市場で、女性や家族連れに向けた戦略が差別化につながったということだ。

投資アナリストの間では「700店舗構想」も語られており、現在の117店舗からさらなる成長が期待されている(同記事)。40年かけて積み上げてきた設計方針の結果が、今の数字に表れている。ここからが、40周年を迎えた2026年の話だ。

2026年7月、40年目で初の「冷たいラーメン」

40周年の夏に神座が打ち出したのが、初めての冷たいラーメンだ。

「澄みきりお出汁の冷たいおいしいラーメン」(税込860円〜)が2026年7月1日から9月17日まで期間限定で登場している。神座40年間の歴史で初めての冷たいラーメンだ。

開発のために用意されたのが「真冬に運動して汗をかき、冷房を効かせた部屋で試食する」という特殊な環境。試食数は500食以上にのぼった。温かいスープを冷やすと、香り・コク・甘みが消えてしまう。「冷たい状態でも感じさせる」ために、塩味・酸味・香りを細かく調整し続けた結果だ。

「夏の暑さで食欲が落ちる季節でも、しっかり食べてほしい」というコンセプトで作られた一杯で、スープは「完飲推奨」とされている。

この発売と同じ7月1日、岡田将生さんと志田彩良さんが出演する新CM「食欲の夏が来た」篇も放映をスタートした。暑さで食欲が落ちた2人が冷たいラーメンを一口食べて笑顔になり、スープを飲み干す演出だ。さらに7月1日には映画「パウ・パトロール ザ・ダイノ・ムービー」(7月24日公開)とのコラボも始まり、7月3日にはアーバンリサーチとのコラボグッズも発売された。

これだけのキャンペーンが一気に重なったのは、2026年7月が「創業からちょうど40年の節目」だからだ。ブランドメッセージも「これまでも、これからも。日本の味がする。」と40周年仕様に更新されている。

神座についてもっと知りたい人のQ&A

Q. 神座の「おいしいラーメン」って何が入ってるの?

白菜と豚バラ肉がたっぷり入ったあっさりスープのラーメンです。価格は税込860円から。フレンチ出身の創業者が1年半かけて完成させた秘伝スープが特徴で、スープまで飲み干してしまうとの声が多くあります。

Q. 冷たいラーメンはいつまで食べられるの?

2026年7月1日から9月17日(木)まで期間限定で提供しています。一部新店を除く全店舗が対象で、価格は860円〜(税込)。豚しゃぶ梅しそおろし版や炙り小チャーシュー煮玉子版などのバリエーションもあります。

Q. 近くに神座の店はある?

2026年現在、国内117店舗(関西82店舗・関東35店舗)を展開しています。公式サイト(kamukura.co.jp)の「shoplist」ページで都道府県別に検索できます。東京都内は銀座・渋谷・新宿・東京駅グランスタ(八重北)など多数あります。

Q. 神座の創業はいつなの?

1986年7月19日、大阪・道頓堀で創業されました。4坪9席の小さな店からのスタートで、2026年が40周年です。100店舗突破は2025年3月(千葉・柏市の新店開業時)で、現在は117店舗まで増えています。

Q. 「スープソムリエ」って何の資格なの?

神座独自の社内資格で、この資格を持つスタッフしか神座のスープを作れません。全国どの店でも同じクオリティの一杯が出てくる仕組みを支える制度で、厳しい試験をパスして初めて取得できます。

Q. 神座はこれからもっと増えていくの?

投資アナリストの間では「700店舗構想」も語られており、成長の余地が大きいとみられています(東洋経済オンライン、2025年5月)。海外にも2店舗を展開しており、国際展開も視野に入れています。現在の117店舗からさらに拡大する方針を示しています。

40年間「変えなかったもの」が全部だった

4坪9席からスタートして、40年で国内117店舗。この成長には、「変えたもの」ではなく「変えなかったもの」に答えがある。

「おいしいラーメン」という1つのメニューを守り続けた。スープソムリエ制度を崩さなかった。「女性1人でも入りやすい」という設計方針を変えなかった。40年間、それを続けてきた結果だ。

そして40周年という節目を迎えた2026年の夏、神座は初めて「冷たいラーメン」という新しい一手を打った。変化するなら、変えてきたものを守り続けた後にしか踏み出せない。ブランドメッセージの「これまでも、これからも。日本の味がする。」は、そういう意味で読むといっそう重く感じてくる。

なぜ流行っているのか?

2026年7月、どうとんぼり神座が一気に注目を集めた背景には、3つの要素が重なった。ひとつ目は「創業40周年」という節目だ。1986年7月19日生まれのブランドが40歳を迎えるタイミングで、新CM・冷たいラーメン・コラボ商品が集中した。ふたつ目は「夏のラーメン」という意外性。「ラーメン=冬の食べ物」という固定観念へのアプローチが、SNS上で好奇心を刺激した。みっつ目は岡田将生・志田彩良というキャスティングの若返りだ。ラーメン好きな若い世代との接点を新CMで作ることで、認知拡大とSNS拡散が促進された。ブランドが長寿であるほど「節目のタイミング」にインパクトが高まる。神座の場合、40年という年数を「変えなかったことへの信頼」として読み替えられる点が、世代を超えた共感を生んでいる。

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この記事の根拠

一次ソース 3件エビデンス 1件参考資料 1件

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創業日(1986年7月19日)および4坪9席での創業は神座公式・Lmaga.jp等の複数メディアで確認済み。国内117店舗(関西82・関東35)の数字はLmaga.jp記事(2025年3月・100店舗突破時)と神座公式サイトshoplistより確認。冷たいラーメン(「澄みきりお出汁の冷たいおいしいラーメン」860円〜・7月1日〜9月17日)と試食500食以上のデータはガジェット通信のプレスリリース紹介記事より確認。CM(岡田将生・志田彩良「食欲の夏が来た」篇)はPRTimes公式プレスリリースより確認。東洋経済オンライン記事(2025年5月22日)は一部ペイウォールのため全文未確認だが、記事タイトルおよびLmaga.jpとの照合で「100店舗突破」「崖っぷちからの逆転」「若い女性客」等のポイントを補完確認。

出典・参考リンク