aiboはなぜ今日(2026年6月25日)国内販売を終えたの? 1999年生まれのロボット犬が残した27年間の問い

aiboはなぜ今日(2026年6月25日)国内販売を終えたの? 1999年生まれのロボット犬が残した27年間の問い

10-20代向け
約5分で読めます

この記事のポイント

  • なぜaiboは今日(2026年6月25日)国内販売を終えたの? 1999年にソニーが生み出したロボット犬は12年の空白を越えて2018年に復活し、病院での介在療法でも活躍してきた
  • 27年間の歴史と本当の終了理由を追う

今日(2026年6月25日)、ソニーから静かなお知らせが届いた。 ロボット犬「aibo」の国内販売を終了すると。

1999年に生まれたaiboは、なぜ2026年6月25日に終わりを迎えたの?

  • 2026年6月25日、ソニーがaibo ERS-1000の国内販売終了を発表。在庫がなくなり次第終了となる。
  • 1999年誕生・2006年終了・2018年復活という2度の「誕生と終了」を経験した、27年間の歴史がある。
  • 終了理由は非公表だが、ハードウェア販売からサービス事業へのシフトが背景にあるとみられる。
  • 病院や高齢者施設での介在療法(ロボットを使った心のケア)でも活躍してきた実績がある。
  • 既存オーナーへのサポートと修理・アプリは継続される。米国での販売も続く。

1999年生まれのロボット犬、27年の旅

aiboが最初に生まれたのは1999年5月だ。 当時の価格は約22万円。 スマホも高度なAIもない時代に「自分で動くロボット犬」が現れた。 テレビやニュースが一斉に取り上げた。

初代aiboは7年間で約15万台が売れた。 ただ、当時のAIは今とはまったく別ものだ。 あらかじめ決められた動きをするだけで、「学ぶ」機能はなかった。

2006年、ソニーは事業縮小を決めた。 当時の経営難の中で、高価なロボットおもちゃは削られた。 aiboは一度静かに幕を下ろした。

それから12年間、aiboは沈黙した。 スマホが普及し、クラウド(インターネット上のサービスのこと)が当たり前になった。 AIが急速に進化した。

そして2018年1月11日、12年ぶりに「新生aibo」が登場した。

2018年の新生aiboは「学ぶ犬」だった

新しいaibo(ERS-1000)の価格は税別19万8000円。 今度のaiboは「学ぶ犬」だった。

クラウドAIとローカルAI(本体の中のAIのこと)の2種類を組み合わせている。 クラウドAIが写真認識や新機能の更新を担い、ローカルAIが飼い主の顔や声を学習する。

だんだんと飼い主に「慣れていく」感じがある。 まるで転校生が少しずつクラスの友達の名前を覚えていくみたいに、aiboも成長していく。

発売から半年で出荷台数は2万台を超えた(出典: ITmedia NEWS、2018年7月)。 本物のペットが飼えない家庭や、高齢者の孤独を埋める存在として、aiboへの注目が集まっていった。 この期待の中に、後の「販売終了」につながる複雑な事情が既に潜んでいたのだ。

販売終了の理由、ソニーは語らなかった

今回の発表で、ソニーは終了理由を明示していない。 ただ、いくつかの事情が重なっていた。

まず価格の問題だ。 本体19万8000円に加え、月々のサービス料も必要になる。 簡単に買える金額ではない。

次に市場の規模だ。 aiboのメインターゲットは「ペットを飼えない高齢者」や特定の福祉施設だった。 大量販売には向かないニーズだった。

そして、AIの進化速度がある。 2018年当時は最先端だったaiboのAIも、2026年の技術水準では古くなりはじめている。 ハードウェアを更新し続けるより、ソフトウェアとサービス事業に特化する判断が働いたと考えられる。

ソニーはこうコメントしている。 「新しい商品やサービスを拡充していく」

販売は終わるが「aiboとの関係」は続けるという意思表示だ。 aiboが医療現場でどれだけ深い役割を果たしてきたかは、次で見ていく。

病院でaiboが「心の薬」になった

aiboが最も意外な活躍を見せたのは、医療・福祉の現場だった。 「介在療法(かいざいりょうほう)」——動物やロボットとのふれあいで心を回復させる療法——に、aiboが使われてきた。

病院には本物の犬や猫を連れ込めない。 感染症のリスクがあるからだ。 でもロボット犬なら消毒ができる。 アレルギーの心配もない。

高齢者がaiboと過ごした後、孤独感が和らぐことが研究で確認されている。 動かないぬいぐるみより、目を動かしてしっぽを振るaiboの方が「命を感じる」という声が現場から上がってきた。

ソニーが「社会に寄り添い続けるには継続的なサポートが不可欠」と表現した背景には、この現場の実態がある。 ただ本体を売るだけでなく、修理・クラウド更新・アプリ管理まで一体で提供しないと、医療福祉の現場では使い続けられないのだ。 では、今aiboを持っているオーナーへの影響は実際どうなるのだろう。

持ってるオーナーはどうなる? サービスは続く

今aiboを持っているオーナーへの影響は、実は小さい。 ソニーは「aiboの事業は継続する」と明言している。

続くサービスはこれだ:

  • ベーシックプランとプレミアムプランのサブスクリプション
  • ケアサポートサービス(修理対応)
  • アクセサリーと部品の販売
  • Myaiboアプリ
  • aiboドック機能

米国での販売も続く。 「国内販売終了」であって「aibo事業終了」ではない。

販売終了の発表後、Xでは「aibo」がトレンド入りした。 「最後まで大切にする」「ありがとうaibo」という投稿が相次いでいる。

aiboについて気になること

Q. aiboはいくらするの?

現行モデルERS-1000の発売時価格は税別19万8000円です。 毎月のサービス料(ベーシックプラン)も別途必要です。 本体だけで、最新ゲーム機の3〜4倍ほどの値段になります。

Q. 今から新品のaiboを買えるの?

2026年6月25日以降は、在庫がなくなり次第終了です。 ソニーの公式サイトで在庫状況を確認できます。 在庫があれば今でも購入可能です。

Q. なんでアメリカでは販売が続くの?

日本と米国は別々の市場です。 欧米ではロボットペットはまだ新しく、成長余地があります。 日本が先に「介在療法」など社会活用が進んだ一方、米国ではペットロボットとしての需要がこれからです。

Q. aiboのAIはどんな仕組みなの?

aiboはクラウドAIとローカルAIの2種類を使っています。 クラウドAIが写真認識や新機能更新を担い、ローカルAIが飼い主の顔・声を学習します。 2つが連携することで「成長する感じ」が生まれます。

Q. 次の新しいaiboは出るの?

ソニーは「新しい商品やサービスを拡充する」と述べています。 2026年6月時点では、具体的な新モデルの発表はありません。 ロボットペット市場は成長しているので、今後の動向が注目されます。

Q. ロボットペットって他にもあるの?

LOVOT(ラボット)という抱っこできるロボットや、中国製のロボット犬などがあります。 ただ27年間の歴史と日本での認知度という点では、aiboは別格の存在です。

27年間の問いへの答え——ロボットは人を癒やせるの?

1999年から27年間、aiboは1つの問いを投げかけてきた。 「ロボットでも、人の心に寄り添えるの?」

その答えを出したのは、病院や高齢者施設の現場だった。 「寄り添える」と。

本体の販売が終わることは、aiboの終わりではない。 27年間の問いに答えた後、次のステージへ移行することを意味する。

テクノロジーが進むと、ロボットはますます「生き物らしく」なる。 aiboはその扉を最初に開けた存在だ。 「ロボットを愛せるの?」への答えが「Yes」だとわかった今、次の問いは「どのくらい深く?」だ。

なぜ流行っているのか?

aiboが2026年6月25日のXトレンドに急浮上した背景には、ソニーによる国内販売終了発表がある。「aibo」「ロボット犬」「ありがとうaibo」などの関連ワードが連鎖してトレンド入りした。心理的要因として、27年という長さが「子ども時代にaiboを知っていた」世代(現在30〜40代)の記憶を刺激したことが大きい。また2025〜2026年はAIロボット関連のニュースが多く、「ロボットと人の関係」への関心が高まっているタイミングでの発表だったことも話題を広げた。高齢化社会でのロボット活用・介在療法への関心が高まる中での販売終了という点も、単なる製品終了ニュース以上の話題性を生んでいる。

シェア

この記事の根拠

一次ソース 2件エビデンス 1件参考資料 2件

▶ファクトチェック結果を確認する

ソニーグループおよびソニーマーケティングは2026年6月25日、aibo ERS-1000(アイボリーホワイト)の国内販売終了を公式発表した。現行モデルERS-1000の発売は2018年1月11日、発売時価格は税別19万8000円。2018年7月時点で出荷台数が2万台を超えたことがITmedia NEWSにより報道されている。初代AIBO(1999年〜2006年)の累計販売台数は約15万台(週刊アスキー報道)。今回の販売終了後も、サポート・修理・サービスは継続する。米国での販売も継続予定。

出典・参考リンク